私の上司はとんでもない男

私の上司はとんでもない男でした。

会社で夏に換気するために窓を開けてたら虫が入ってきて、コピー用紙の上にとまってしまいました。

私も後輩も虫が苦手なので、ちょうど近くを通った上司に助けを求めたら「ぼく虫苦手だから」と一言だけ行って去っていったのです。

子供が二人いる一家の大黒柱の40代の男がです。

あきれてものが言えませんでしたが、放置するのもどうかと思い、勇気をふりしぼって私が退治しました。ほんとにつかれました。

あと、産休育休退職や業務分過多で職場が慢性的な人手不足に陥っていました。

残業しても終わりが見えない仕事、頼る人手もどこにもない、そんな状況です。

上司であるその男に、「もうエンドレス残業は疲れました。私ももっとプライベートに時間が割きたいです。こんなのいつまで続くんですか?いつまで頑張ればいいですか?」と言いました。

少しは実践できる具体的な打開策が聞けるのか?

期待したのもつかのま、「いつまでって僕だって分からないけど、やらなきゃしょうがないんだから。」と言われました。

なんの解決にもなりませんでした。

それから、私は割とお腹が弱く、下ってしまうことよよくあって、でも仕事が忙しいので休まず、薬を飲んで仕事をすることが多かったです。

しかし、同じ部署にしょっちゅう体調不良を訴えて早退遅刻病欠をする後輩の女がいて、仕事も進まずほとほと困り果ててその上司に相談したことがありました。

「あの子どうにかなりませんか?すぐ熱とか頭痛とか言ってくるし、すぐ休む、すぐ早退する。仕事がすみません」というように。

そしたらその上司は、「◯◯さん(私のこと)は健康だからぜんぜん休まないもんね。」と。

「私は体調がわるくても薬を飲んで仕事してるんですよ!!!」と言ってやりましたが、はらわた煮えくり返る思いでした。

その会社自体が、仕事の業績よりも好き嫌いでひとを判断するような低レベルな会社でした。

そしてその何も分かってない上司が私の直属の上司で、「こんな使えない上司の下で何をがんばれって言うの?」と毎日思っていました。

すぐ休んだり体調不良を訴える女が何も罰せられず、私のように体調不良をおしてまで頑張っている人間が何も正当な評価をされない。

呆れてしまいました。

その上司は、とにかく上には絶対に逆らわない、絶対王政を守っているような人でした。

私たち部下の前では、会社や仕事に対する私たちの思いを聞いて「そうだよね、もうこんなスケジュールじゃやれっこないよなぁ」など言っておきながら、社長を前にすると絶対的なイエスマン、「順調に進んでいます。大丈夫です、納期に十分間に合います」などと発言していました。

もっと頼りになる上司だったらどんなによかったか、そう考えたことがある回数は図り知れません。

しかも、その会社は基本的に人事異動が定期的にはない会社だったので、今は我慢しよう、今度来てくれる上司はできる人かもしれないから。

などと思うことはありません。

万年同じメンバーなのです。

ほかの部署の頼れる女部長がいて、その人はお酒が好きで私も同じだったので、よく飲みに行きました。

その時に、その使えない私の上司の話をすると、手に取るように詳細を分かってくれて、涙が出ました。

やはり同じ女性ということもあって、社内や仕事に関する洞察力が素晴らしい。

いままで接してきた私の上司はなんなのか?ほんとにあれで上司なのか?疑うレベルです。

なので、その女性部長に、「◯◯さん、うちの部に来て下さい!」とお願いしたのですが、「嫌だよあんな忙しいところ。毎日何時に帰れるかわからないんでしょ?」と言われてしまいました。

その年がら年中の忙しさから、社内の誰からも嫌われるうちの部署、しかも上司がそんな人。

八方ふさがりでしたので、私はネットでビジネスに関する記事を読んだりして、うちの部署がどうやったら1分でも早く帰れるか?試行錯誤していました。

そんな時、いま同じ部署の人員で行っている作業をアウトソーシングすればいいのではないか?と思い付きました。

実際に多くの会社がそうしているし、もはやこの物量を社内のこんな狭いスペースでさばくのは限界にきていると思ったのです。

それをさっそくそのダメ上司に提案したら珍しく許可を得られ、倉庫管理の会社に見積りをお願いしたり、いろいろと調べました。

これが成功すれば私たちは机の上でPCの処理だけすればいいんだ、そう考えると自然とその業者とのやりとりもスムーズに迅速に取り組むことができました。

そうこうしているうちに1か月がたち、より細かい部分まで先方と打ち合わせをするという段階で突然「社長にいま◯◯さんがやってること話したら、今すぐそれやめてと言われた。アウトソーシングの休まず予算が取れなくなったんだって」と言われました。

怒りを通り越して呆れて、そして絶望を感じました。

結果的に、私はもうこれ以上この会社で我慢できないな、と思ったのです。